ライカ M7 "JAPAN"

新たなクラシックの封を切る
クラシックとは、現在と調和することのない作品です。これらの古典的名作は、決して手を加えられることなく、
変わりゆく世界を基準に再評価され続けています。しかし、ライカM7の場合、M型というひとつのクラシックの
スタイルによって、その新しい門出は祝福されています。シャッタースピード自動制御を始めとする細部にわたる
改良により、ライカM7の操作性はさらに簡単で迅速になりました。画期的な点は機能そのものだけではなく、
従来のライカM型コンセプトとのスムーズな一貫性にあります。ライカM型には欠かせない、振動のない作動音の
静かな布幕フォーカルプレーンシャッターは、M7では電子制御式です。形状、寸法、そして確かな操作性は、
変わることなく引き継がれています。また、従来モデルのシステム・コンポーネントとの互換性もほぼ全て維持
されています。ライカM7での撮影は、驚くほど新鮮にもかかわらず、それはまた変わることのない経験であると
言えるでしょう。
ライカM7-新たな7つの特徴
3年に亘る開発を経て、今回ライカMシリーズの輝かしい歴史に新しいチャプターが加わります。1984年にM6、
そして1998年のM6TTL発売に続いて、この度M7の登場です。自動露出(AE)等やその他改良が加えられ、
更に便利で使いやすくなりました。基本的な形状やサイズ、操作方法は、M6TTLと同じです。ほとんどのMシリーズ
製品やアクセサリーにも対応しています。あらゆる状況下における絶対的信頼性、緊急時にバッテリーを必要と
しない操作性、優れた材質の使用、所有価値感の高さ、耐久性、精度の高い機械、光学部品など、これらM6に
代わる迅速で便利な、新型ライカM7の代表的な特徴です。
1. より正確な機能
ライカMシリーズの全機種で採用されてきた伝説の布幕フォーカルプレーンシャッターが、まったく新たに設計され
ました。シャッタースピードは電子制御され、ほとんど無音です。
2. 独創的なフラッシュ撮影
専用フラッシュユニットと接続すれば、後幕シンクロ撮影が可能です。例えば、スローシャッターやフィルインフラッシュ
で自然な描写を得る場合に効果的です。
3. 超高速シンクロ
1/50秒のシンクロ速度に加え、メッツの専用フラッシュユニットに接続すれば、最高1/1000秒の高速シンクロ撮影が
可能です。高速シンクロで撮影する場合、露出とフラッシュの設定はマニュアルで行います。
4. 露出ミスの防止
ライカM7のフィルム感度設定にはマニュアルとオート(DXコード)の2つのオプションがあります。オートに設定すれば、
フィルム感度を間違って設定した際に起こる露出ミスを防ぐことができます。自動露出モードでは、±2EVの露出補正が
可能です。
5. 自動露出
従来のマニュアル露出に代わる設定方法として、シャッター・レリーズボタンによるAEロック機能を備えた、
便利なシャッタースピード自動制御(無段階)を採用しました。もちろん、これまでどおり、マニュアル露出もお使い
いただけます。
6. 優れた速写性
電源スイッチは使いやすさを考慮し、シャッター・レリーズボタンのすぐ側に配置されています。ONの位置では、
ライカM7の電子回路に電源が入り、OFFの位置では、シャッター・レリーズボタンが遮断されます。
7. ファインダー内に情報を随時表示
ファインダー内の2mm2にも満たない領域に、合計で33ものLEDが表示されます(適切に情報を伝えるために15倍に
拡大されます)。レンジファインダーカメラとしては異例のシステムです。
ライカM7のレンジファインダー・システムは、写真撮影のために最高水準で設計された光学機器の最高傑作です。
焦点距離や光度が測距に影響を与えるレフレックス・システムと違い、ライカM型レンジファインダーの基線長は、
使用レンズにかかわらず常に一定です。そのため、短焦点レンズを用いた際のピントの正確さは、レフレックス・
システムよりも何倍も正確です。さらに特別な測距方法により、光が非常に乏しい状況下でさえも、素早く、正確で、
非常に鋭いフォーカシングが保証されます。より明るく、コントラストを高めるために、ファインダー窓には傷のつきにくい
特別なマルチ・コーティングが施されました。また、被写体の周囲はもとより、写真の出来映えにかかわるその他
すべての情報は、ブライトフレーム内で確認することができます。撮影を意識させない自然な写真を撮るためには、
理想的な必要条件です。ライカM7のファインダー倍率は、0.58倍(広角および眼鏡着用者用)、0.72倍(一般用)、
0.85倍(望遠用)の、3種類を選択することができます。
測光
逆光、競技場の照明、横からかすめるような光などは、見た目と異なる色、明るさ、コントラストに再現されます。
ライカM7であれば、この問題に難なく対処します。シャッター・レリーズボタンを軽く押すことにより、ライカM7のTTL
測光は作動します。次いでフォトダイオードが、シャッター幕上のホワイトスポット(白い丸)に反射し、集光レンズに
よって集められた光を測定します。この測光方式はきわめて正確に機能し、その高い感度のおかげで、ロウソクの
明かりの中でさえも使用することができます。無段階のシャッタースピード自動制御とともに、あらゆる状況下で
何ら問題なく、イメージどおりの露出で撮影することができるのです。
メカニズム
メカニズムに関しては、精密さと信頼性の点で他の追随を許しません。トッププレートは中空のないブラスから
最新処理で加工され、本体とハウジングは軽量ながらきわめて丈夫なダイカスト・アルミニウム合金から作られるなど、
ライカM7には優れた材質だけが使用されています。ライカM7は敏速・快適に作動します。中でも、騒がしい反射ミラーや
スプリング式の自動絞りを使用していないために、作動音はとても静かです。つまり、一眼レフカメラのシャッター音とは
比べものにならないくらい、シャッター音が静かです。素早いレンズ交換の可能なクロームメッキ処理のバヨネットと、
ノブやスイッチ類も頑丈さと耐久性を備えています。スイッチ類はすべて人間工学的に設計され、使いやすく配置されて
いるために、手袋をつけたままの操作も可能です。また、レンズ交換は指標があるので、暗い場所でも行えます。
損傷の恐れのある突出したピンやレバーがないので、レンズはリヤカバーを外したまま平面上に置くこともできます。
シャッタースピード自動制御
ライカM7には、従来のマニュアルによる露出設定に加え、高速で信頼性の高い、便利な無段階のシャッタースピード
自動制御が装備されています。絞りを設定すれば、後はカメラの電子回路が自動的に適正露出にあった理想的な
シャッタースピードを決定します。最高30秒もの長時間露出も自動で行えます。その他の特徴として、シャッター・
レリーズボタンを軽く押したまま露出をロックすることで、被写体の特定の部分に適切な露出値を設定することが
できます。お望みであれば、露出補正機能により、設定値を±2EVまで補正することもできます。
シャッター
ライカM型独自の布幕フォーカルプレーンシャッターはいまや伝説的です。従来のすべての利点を生かしつつ、まったく
新たに設計されたシャッターには、新しいシャッタースピード自動制御の基本となる、露出時間の自動制御機能が組み
込まれました。1/60秒と1/125秒の機械制御式シャッターにより、バッテリーが切れた際にも、ライカM7の機能性は
保証されます。そしてさらに、すでに振動もなく、高速で極めて静かであったライカM6のシャッターレリーズが、ライカM7にも
引き継がれたのです。シャッター連動時間は、電子制御にもかかわらず、わずか1/40秒にすぎず、一般的なオートフォーカス
一眼レフカメラよりも約10倍も迅速に反応します。
ファインダー内の表示
0.7×2.3mmの領域内に33ものLEDが表示されるという、レンジファインダーカメラとしては他に例を見ない精密な機構が
実現されました。特にそれぞれの表示値が15倍の倍率で表示されるために、適正露出のために必要なすべての情報を
適切に一目でご覧いただけます。大きく明るいファインダーの下には、自動制御されたシャッタースピードがLEDによって
表示されます。ライカM7をマニュアルモードでお使いになる際にも、露出バランス表示のLEDが適確に作動します。また
、長時間露出ではファインダー内に残り時間が表示され、「B」モードでは経過時間が表示されます。表示の明るさは、
中心となる被写体に自動的に対応します。明るい日光や自然光の下でも最適な表示の状態が確保され、表示が見え
にくくなることはありません。
電源スイッチ
電源スイッチは、ライカM7の新しい機能のひとつです。人間工学的な理由から、シャッター・レリーズボタンのすぐ側に
配置され、カメラの電子回路を作動させる働きをします。カメラに装填されたフィルムの感度は、スイッチをONの位置に
した直後2秒間ファインダーに自動的に表示されます。スイッチをOFFの位置にすると、シャッター・レリーズは遮断されます。
フラッシュの同調速度
従来のライカM6TTL(Through-The-Lens)におけるフラッシュ測光機能に加えて、ライカM7には新たな技術的特徴が
備わりました。様々な状況のデイライト下で、適切なバランスのフィルインフラッシュを簡単に発光することができます。
同調速度は最高1/1000秒です。高速シンクロの際は、露出とフラッシュの設定はマニュアルで行います。このような高速
シンクロ撮影のために、メッツの専用フラッシュユニットが設計されました。
後幕シンクロ
タイム露出でフィルインフラッシュを使用したかのような、自然な印象の写真を撮影したい場合、ライカM7では、
シャッターの後幕にあわせてフラッシュが発光できます。後幕シンクロ機能は、メッツの専用フラッシュユニットで使用する
ことができます。
DXコード
ライカM7ではフィルム感度は自動的に設定されます。今後はフィルム感度を間違って設定したおかげで、露出に失敗する
などといった話は、過去のものになることでしょう。もちろん、これまで通り、フィルム感度をマニュアルで設定することもでき
ます。
M7モデルはM6TTLの後継機としてではなく、あくまで自動露出等の新機能が加わった新機種として並行して販売され
ます。M7には0.58、0.72、0.85の3種類の焦点距離があり全てブラックボディがあり、0.72のみシルバーボディもあります。
テクニカルデータ ライカ M7"JAPAN"
型式 電子制御式、機械制御(1/60秒と1/125秒)式シャッター、
35mmレンジファインダーカメラ
レンズ ライカM型レンズ、焦点距離21〜135mm
ファインダー ブライトフレーム方式の連動式レンジファインダー。パララックス自動補正。ファインダーの視度は-0.5ディオプ
ター。視度補正レンズ(-3〜+3)取付け可能。
ブライトフレームは2フレーム1組で自動的に表示:28mmと90mm(0.85倍では90mmのみ)、35mmと135mm( 0.58倍では35mmのみ)、50mmと75 mm。各ブライトフレームはレンズを所定の位置にロックすると、自動的に表示されます。
プレビューレバーによる手動表示も可能
パララックス補正 レンズとファインダーによってカバーされる視野の差(視差)は、レンズの焦点を合わせると同時に
自動的に補正されます。ブライトフレームに囲まれた視野範囲は、撮影範囲と一致します。
基線長の長いレンジファインダー
二重像合致式(ファインダー中央の明るく見える部分)レンジファインダー
有効基線長 ライカM7 0.58:40.2mm、
ライカM7 0.72:49.9mm、
ライカM7 0.85:58.9mm
露出測定 TTL中央部分測光。フラッシュ測光ではTTL中央重点測光(専用フラッシュユニットSCA3000使用)
測光方法 シャッター幕上中央のホワイトスポット(白い丸)に反射した光を測定。白い丸の直径は12mm。
フィルムフォーマットの約13%測光範囲(ISO100、f1) 0.03cd/m2〜125000cd/m2。
-2〜+20EV(f1で4秒からf32で1/1000秒)に対応。
輝度がカメラの測距範囲を下回れば、ファインダー内では露出バランス表示LEDの左三角が点滅します。
フィルム感度設定 DX方式、ISO25/15゜〜ISO5000/38゜。
マニュアル設定、ISO6/9゜〜ISO25000/45゜。
露出補正(±2EV)によりISO1.5/3゜〜ISO25000/45゜の範囲も使用可能
露出モード 絞り優先AEによるシャッタースピード自動制御。
マニュアル露出(ファインダー内の露出バランス表示LEDに従いシャッタースピードと絞りを設定)
フラッシュ アクセサリーシュー(ホットシュー)、またはカメラ背面のフラッシュターミナルに接続。
同調:先幕シンクロ。後幕シンクロ(後幕シンクロ対応のフラッシュユニットとSCA-3502アダプター使用)
AUTOモード:1/50秒に自動設定。
マニュアル設定:1/50秒以下に設定。高速シンクロに対応するフラッシュユニットとSCA-3502アダプターを使用すれば、
マニュアル設定で1/250秒、1/500秒、1/1000秒の高速シャッターも使用可能。中央重点測光によるTTL制御。
TTLフラッシュ測光に対応するフィルム感度:ISO12/12゜〜ISO3200/36゜
フラッシュ使用時の表示 ファインダー内のフラッシュLEDが点灯
発光の確認 フラッシュLED点灯、発光後に点滅。露出不足はフラッシュLEDの消灯により警告
ファインダー内の表示 フラッシュLED、4桁の数字ディスプレイ、ディスプレイの明るさは、周囲の明るさに応じて自動調整
されます。小数点およびフィルム感度のドット。露出補正警告。AUTOモード時、シャッタースピードを自動表示。
AEロック表示。AUTOモード時、カメラの測光範囲を超える明るさを警告。2秒以上の露出時間を警告。
マニュアルモード時、露出バランスLED(2つの三角と中央の丸いLED)
シャッター 横走り式ゴムコーティング布幕フォーカルプレーンシャッター。静音。
電子制御および機械制御(1/60秒と1/125秒)シャッタースピード AUTOモード、32秒〜1/1000秒(無段階)。
マニュアルモード、4秒〜1/1000秒。
「B」、長時間露出。
フラッシュ同調速度、1/50秒
シャッターレリーズ 3段階:電子回路の作動、AEロック、レリーズ。
ケーブルレリーズ用ねじ穴付きレリーズボタン
巻上げ 巻上げレバーによる手動式、またはライカMOTOR-Mによる電動式
巻戻し カメラ前面の巻戻し解除レバーを「R」にセット、手動式
フィルムカウンター ベースプレートの取外しにより自動的にリセット、カウントアップ
材質 密閉型金属ボディ。開閉式バックドア。ブラス製のトッププレートとベースプレート。
ブラックまたはシルバー・クローム仕上げ
三脚穴 ベースプレートにA1/4(1/4インチ)標準ネジ穴
作動電圧 6V。リチウム電池2本(デュラセルDL1/3N)。
バッテリー・チェック ファインダー内の数字ディスプレイと露出バランスの点滅
「bc」の点灯。LEDの消灯
寸法(約) 幅138×高さ79.5×奥行38mm
重量(約) 610g(バッテリーを除く)
品名 コード番号
ライカ M7 "JAPAN" 0.58 ブラック 10501
ライカ M7 "JAPAN" 0.72 ブラック 10503
ライカ M7 "JAPAN" 0.72 シルバー 10504
ライカ M7 "JAPAN" 0.85 ブラック 10505